矯正治療の基礎知識

矯正治療の概要

多くの方が想像する矯正治療とは単に歯並びを金属の装置で長期間固定して治していく治療だと思いますが、今日の矯正治療とは患者様の要望に合わせ目立たなかったり、痛くなかったり、早期の治療を可能にしたりと多彩になり、装置もその分多く存在します。
また、矯正のみの治療に留まらず歯周病や虫歯治療、治療後のご希望によりホワイトニングなどトータル的な治療も一括でできることが一番望ましい矯正治療のあるべき姿だと思います。
治療をご検討の方は必ずお近くの矯正歯科医へ相談して納得のいく治療計画、費用の基で治療を受けてください。
他の歯科医院とも比べてみるのも良いかと思います。

矯正治療の流れ

Step1
矯正初診相談

矯正治療の必要性の有無、矯正治療の費用、各種矯正装置のご説明。ご心配であれば何度でも相談を受けて頂いても結構です。

Step2
一般歯科精密検査

歯周精密検査ならびに虫歯検査、プラークコントロールレコード、顎関節診査等、通常、矯正専門医院では行わない範囲の歯科の総合的な検診を行います。
歯周病や虫歯の検診なしで行う矯正は口腔内の健康を害してしまうリスクがあります。現在の口腔内の状態と歯並びと関係をあきらかにする上でも非常に重要な基本検査であります。

Step3
矯正精密検査

一般歯科検診を受けられ、矯正治療希望の方を対象とした、矯正の専門的な検査であります。
現在の歯並びの問題点を明らかにして、いかにして現在の歯並びを改善したらいいかの診断を行うのに必要な検査をすべて行います。

Step4
診断

精密検査の結果をコンピューターを用いて解析しそれぞれの患者様に適した治療法を御説明していきます。
当院では、目立たない装置をご希望の患者様には、各種装置の利点をご説明させて頂いた後、ご希望の装置をお選び頂けます。

また、小児矯正の場合には、患者さまの歯磨き状況や虫歯リスク等を考慮した装置の選択を考えて行きます。当院では、お子様の虫歯予防、矯正装置に対する心理的負担の観点から出来るだけお家でのみ使用する取り外しタイプの矯正装置を第一選択として考えております。

Step5
必要な歯科処置開始(虫歯・歯周病など)

成人矯正の場合、歯周病や顎関節症状がある場合、そのまま矯正治療をしてしまいますと、症状を悪化させてしまう恐れがあります。また、虫歯に関しては矯正治療中に治療を行った方が良い場合もあります。

Step6
矯正治療開始

治療開始年齢によって治療経計画が異なります。

①小児矯正(一期治療)

小児矯正の場合は、虫歯治療や歯磨き指導、フッ素等による予防歯科処置・小児歯科処置も合わせて行い、健やかな口腔環境を矯正治療を通して育んで行きます。 小児矯正治療の来院頻度は、月に一回から3カ月に一回程度の来院をして頂きます。

②成人矯正(2期治療)

成人矯正の場合は、原則月一回の来院頻度で通常平均2年半から3年間来院して頂きます。矯正治療で必要になった抜歯等も原則当院で行っております。当院は、矯正治療だけでなく歯周病・虫歯の治療・予防処置も行っておりますので、当院以外の歯科医院への通院は必要ありません。矯正治療中の虫歯の発見や歯周病に関しても安心してお任せください。

小児矯正(一期治療)から開始した場合

目的:歯の生える土台(あご)の維持管理、成長、咬合誘導

小児矯正(一期治療) 小児矯正(一期治療)

成人矯正(2期治療)

目的:永久歯の歯並びの改善

成人矯正(2期治療)
Step7
矯正メンテナンス(保定)

矯正治療終了後は、リテーナーとういう取り外し式の装置を使って頂きます。
メンテナンスは、一般の患者さまと同様のクリーニングや虫歯・歯周病の予防処置と一緒で3カ月に一度程度来院して頂きます。矯正で綺麗になった歯並びを健康に維持していきましょう。 一生自分の歯で素敵な笑顔で過ごせるようなお手伝いを致します。

矯正メンテナンス(保定)
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矯正装置の種類

表側

インスパイヤーice

透明度が高いインスパイアiceブラケットは、軽度から重度まで、あらゆる歯の移動が必要な患者様に、効果の高い治療結果をもたらす優れたコントロール性を持ちます。インスパイアiceはクリスタルのように透明な単結晶サファイアのブラケットなので、患者の歯のシェードに関わらずほとんど目立ちません。

ジルコニアブラケット(COBY)

生体親和性が高く、優れた強度を持つ装置です。また、痛みを伴わない設計も特徴の一つ。従来のジルコニア素材に比べ、日本人の歯牙に近い白さを追究しており、自然な透明感を実現することができます。また、歯の移動もスムーズに動かす事が出来る装置でもあります。

invu セラミックブラケット

従来のセラミックブラケットに比べ目立たなく、装着後の快適さを重視して作られた装置です。さらに、長期間使用してもブラケット本体が変色することがないため、いつまでもキレイな状態を保つことが可能です

舌側・裏側

CLPPY L

日本の企業が最近開発した待望のセルフライゲーションタイプのリンガル装置(裏側の矯正装置)です。セルフライゲーションタイプの為、裏側矯正の欠点の1つであった、長いチェアタイム(一回あたりの治療時間)による患者さまの負担が大きく軽減されました。また、セルフライゲーションタイプのもう一つの特徴であるスムーズな歯の移動も可能となりました。

CLPPY L

インコグニート

ドイツで開発された最新のリンガル装置(裏側の矯正装置)です。その最大の特徴は、最新の3Dシミュレーション技術を駆使した完全なオーダーメードで作るブラケット(矯正装置)にあります。
従来の裏側の矯正治療に比べ、予知性が高くシンプルな舌側矯正治療が可能です。

インコグニート インコグニート

STbライトリンガルシステム

従来の裏側の矯正装置で云われていた、装置の違和感・発音の問題や表側の矯正治療に比べて歯の動きが遅くなるといった欠点を改善した装置です。

STbライトリンガルシステム STbライトリンガルシステム

マウスピース型

インビザライン

従来の固定式(着けっぱなしの装置)の欠点であった審美性やお口の清掃性を可撤性(患者様自身で取り外せる装置)によって改善した装置であります。その高い審美性で、装置を着けていつ事を他人に気づかれる事はありません。 さらに、インビザラインは、最新の3Dシミュレーション技術を駆使することで治療結果の予知性も高めております。 

日本への導入は当院の理事長・院長の出身である昭和大学矯正学教室が先駆的であり数多くの症例実績があります。 しかしながら、日本人においては、本装置単独での対応が困難な場合があり従来の矯正装置が必要となる場合もあります。

インビザライン

目立たないワイヤーを用いた矯正治療

矯正治療では、上記で紹介しましたブラケットという歯の表面に接着する矯正装置のほかに歯を動かす為にはワイヤーと呼ばれる針金を用いなくてはいけません。
当院では、ワイヤーの種類も豊富に取り揃えておりますので従来のステンレス色のワイヤーではなくより審美的なホワイトやゴールドのワイヤーを用いて矯正治療を行う事も可能です。

目立たないワイヤーを用いた矯正治療 目立たないワイヤーを用いた矯正治療 目立たないワイヤーを用いた矯正治療

センタロイホワイト

より見えにくい歯科矯正をめざしたブラケットです。痛みの少ない超弾性ワイヤーの性質に、白色ロジウムコーティングを施すことにより、目立ちにくくなります。また、ブラッシングで剥がれたり、食物色素で着色することがなく、口腔内での耐久性にも優れたワイヤーです。

センタロイホワイト

AESTHETICALLY GOLD WIRE

審美性に優れたゴールドワイヤーです。ゴールド色は可視光線において暖色系光線に対しての反射率が高く、明るく見える特徴がありますので、口腔内に装着することにより“見栄え”が明るくなり全体として矯正装置が目立たなくなります。

AESTHETICALLY GOLD WIRE

矯正治療で用いる接着剤について

ビューティーオ―ソボンド

ビューティオーソ ボンドは、虫歯予防効果が高く歯を丈夫にする事が出来るフッ素を含んだ接着材です。さらに、この接着剤は「フッ素リリース&リチャージ能」も有しています。いわゆるフッ素蓄電池様の働きをします。当院では、虫歯リスクの高い方の天然歯面へ主に用いております。

ビューティーオ―ソボンド

スーパーボンド

最も普及している矯正用の接着材です。歯冠修復を行っている歯にも強固に矯正装置を接着する事が可能です。当院では主に咬合力の強い方や歯冠修復歯に矯正装置を接着する際に用いております。

ウルトラバンドロック

虫歯予防効果の高いフッ素を含んだ接着材でバンドと呼ばれる矯正装置を装着する際に用いております。装置装着中の虫歯予防効果が高く、装置撤去も歯に優しい優れた接着材です。高価な接着材料ですが当院では矯正バンド用の接着の際に患者さまの歯の健康を考え採用しております。

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小児矯正で主に用いる装置

取り外し式の主な装置(床矯正装置)

患者さま自身が取り外せる装置です。歯ブラシや食事症状にもよりますが当院では、主に夜寝ている時だけ使用して効果が出るような装置の使い方をしております。

舌の癖を防ぐ装置

舌の悪習癖の為に、前歯が閉じない様な症状を改善するために用いる装置です。 学校等では使用しなくてもよく、痛みや虫歯等の心配が無くお子様への負担が少ない装置です。

舌の癖を防ぐ装置

顎の成長を促す装置

下顎の発育が不十分な場合に用いるマウスピース型の装置です。当院では、主に寝ている時に用います。学校等では、一見大変そうに見えますが、学校等では使用しなくてもよく、痛みや虫歯等の心配が無くお子様への負担が少ない装置です。

顎の成長を促す装置

歯の生える場所を広げる装置

歯の生える場所が不足している様な場合に使用する自分で取り外せる床矯正装置の1つです。当院では、主にお家に居る時中心で使用して頂いております。お母さんお父さんに装置に組み込まれているネジを回してもらいながら顎や歯を動かしながら隙間を広げます。ネジを回した直後に装置をはめると若干の違和感はありますが非常に安全な装置です。

歯の生える場所を広げる装置 歯の生える場所を広げる装置

かみ合わせの深さを改善する装置

上と下のかみ合わせが深く噛み込み過ぎている症状や歯ぎしりをしている様な場合は、歯に負担がかかり将来に問題を起こします。この様な場合に小児期に使用します。当院では、主に寝ている時に用いておりますので学校等では使用しなくてよく、痛みや虫歯等の心配が無くお子様への負担が少ない装置です。

かみ合わせの深さを改善する装置 かみ合わせの深さを改善する装置 かみ合わせの深さを改善する装置

固定式の装置

小児期においても固定式の装置を使用しなければならない事もあります。
しかしながら、まだ歯磨きに不安があり、歯の成熟が十分でなく虫歯になりやすい状況の小児期において長期の固定式装置の使用は慎重かつ短期間に留めておくべきであると当院では考えております。
そこで当院では、取り外し式の装置(床矯正)では十分な効果が得られない場合や固定式の装置でしか治せない症状の場合に比較的短期間(数か月程度)用います。
但し、歯磨きのトレーニングやフッ素による虫歯予防治療が進んだ事が前提になります。

部分的に針金を用いて歯並びを改善する装置

小児期において使用する部分的な針金の矯正装置です。当院では、凸凹が大きく小児においても歯磨きが困難な場合や健全な顎の発育が障害されている様な場合に数カ月間使用します。

部分的に針金を用いて歯並びを改善する装置
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その他特殊な矯正装置

ハーブストHerbst appliance

下顎骨の発育不全を伴う重度な上顎前突(出っ歯)の症状がある患者様へ使用します。 下顎の成長を促し本装置によって外科術を避ける事が出来る場合もあります。成長期はもちろん成人でも大きな効果が期待できます。

ハーブストHerbst appliance ハーブストHerbst appliance

GMD

奥歯を後ろに移動して非抜歯にて矯正治療を可能とさせる装置の一種。近年インプラント矯正が登場してからは当院でも使用頻度が少なくなりました。しかしながら、インプラント矯正の使用が困難な若年者において抜歯をどうしても避けたい御希望が強い患者さまへ治療法の選択肢の一つとなる場合もあります。

GMD

スプリント(顎関節症の治療に用いる装置)

顎関節の治療に用いる代表的な取り外し式の装置です。当院では、矯正治療にも際しても顎関節に何らかの問題がある場合、正確な診断をした後に同様な装置をそれぞれの症状に合わせて調整して使用します。

スプリント(顎関節症の治療に用いる装置)

インプラント矯正

矯正用インプラント(マイクロインプラント)を用いることによって従来ヘッドギアなどの不快感の強い矯正装置を使用することなく、仕上がりがより良くなったり、状況によっては治療期間が短くなったり、抜歯を避けられる事もあります。マイクロインプラントは、一般的によく耳にする無くなった歯の代わりに用いるインプラントとは異なり、矯正治療の期間中に歯を動かしたりする目的に用いる超小型の使い捨てのインプラントです。感覚的にはピアスの様な感じのものです。

当院では、より安全・確実にマイクロインプラントを埋入するためにインプラントターという専用の機械で精密にコントロールされた状態で処置をしております。処置後はほとんど痛みもなく腫れたりする事は殆どありません。また、治療後は撤去しますが撤去時にも痛みもなくスムーズに撤去する事ができます。

アブソアンカー

当院では、歯と歯の間などの非常に狭い場所にマイクロインプラントを埋入したい時にこのシステムを用いております。

アブソアンカー

JEIL Dual-Top Anchor SYSTEM

十分な強度があり安全確実にインプラント矯正治療を行う事ができるシステムです。当院では主に強固な固定が必要な際に用いるタイプのインプラントです。埋入には、原則的にメスを使う必要がありません。

JEIL Dual-Top Anchor SYSTEM JEIL Dual-Top Anchor SYSTEM
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症例集

そう生(乱くい歯・八重歯)

歯が重なりあって、口の中がでこぼこしています。歯磨きもしにくく、ムシ歯や歯肉炎、歯周病にもなりやすいです。遺伝によるもの、乳歯にムシ歯がたくさんあって永久歯との交換がうまくいかなかったもの、顎の発育不良により顎の大きさと歯の大きさのアンバランスが生じてしまったことなどが原因です。

症例1

Before   After
そう生:症例1 Before そう生:症例1 After

症例2 そう生 口元が出ているのが気になる

叢生(歯並びの凸凹)とお口が閉じにくい事を訴えて来院されました。
口を閉じようとすると、オトガイ(下顎)に力が入ってしまいシワが出来ております。
歯磨きが困難で顎関節症状も呈しており、将来のお口の健康に大きな不安があります。

Before

そう生:症例2 Before そう生:症例2 Before そう生:症例2 Before
そう生:症例2 Before そう生:症例2 Before そう生:症例2 Before
そう生:症例2 Before そう生:症例2 Before そう生:症例2 Before

歯並びの凹凸が無くなり、綺麗な歯並びとなりました。
また、お口も閉じやすくなり、お口を閉じた時のオトガイの緊張もなくなり
横顔のEsthetic-Line(横顔の審美的な指標)が綺麗になりました。

After

そう生:症例2 After そう生:症例2 After そう生:症例2 After
そう生:症例2 After そう生:症例2 After そう生:症例2 After
そう生:症例2 After そう生:症例2 After そう生:症例2 After

上顎前突(出っ歯)

上の歯が前に突き出ているので、よくかめないばかりか意識していないと唇が閉じられない状態にあります。よって見た目も良くありません。前歯をよくぶつけたりします。お口が渇きやすく歯周病・虫歯・口臭のリスクが高くなります。

症例1

Before  
上顎前突:症例1 Before 上顎前突:症例1 After

症例2 著しい上顎前突

他の矯正専門医からの紹介で遠方から来院された患者様です。
非常に重度の上顎前突症の患者さまの来院時の状態です。
前歯が全く噛めずにまた、下顎の前歯が一本欠損しておりました。
このままでは、審美面だけでなく、将来のお口の健康面でも大きな不安があります。

Before

上顎前突:症例2 Before 上顎前突:症例2 Before 上顎前突:症例2 Before
上顎前突:症例2 Before 上顎前突:症例2 Before 上顎前突:症例2 Before
  上顎前突:症例2 Before  

ハーブストと云う装置で下顎の成長を促し上顎前突の症状の大幅な改善が認められております。この写真の状態に至るまでに矯正のワイヤーや抜歯等は、一切行っておりません。

上顎前突:症例2 上顎前突:症例2 上顎前突:症例2
上顎前突:症例2 上顎前突:症例2 上顎前突:症例2

ワイヤーの矯正装置を用いて歯並びの細かい部分を仕上げております。
抜歯は行っておりません。
後日、矯正治療終了後の写真を掲載予定であります。

After

上顎前突:症例2 After 上顎前突:症例2 After
上顎前突:症例2 After 上顎前突:症例2 After 上顎前突:症例2 After
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